ご病気で退職を考えている方へ

ご病気で退職を考えている方へ

 

退職したい・・・方へ

 今日は、ご病気で現在のお仕事を退職したい、と考えていらっしゃる方へ、
 私なりのアドバイス(というのもおこがましいですが・・・。)を書いてみようと思います。

 今回は、「急病で緊急搬送された」というような方が対象ではありません。
 ご自身の体調がすぐれず、これまでは何とか仕事してきたけど、でももう限界だ・・・やめたい、本当は辞めたくないけど続けられない、という方が対象かと存じます。
 特に「社会保険の被保険者」の方へのご案内です。

社会保険の被保険者である間に・・・

 何故「社会保険の被保険者」の方へのご案内か? といいますと、「社会保険の被保険者」である間には、色々なメリットがあるからです。
 それらのメリットを活用した上で、退職後の生活を考えていただければと思います。
 (そんな事を考える余裕などない、との気持ちも承知の上であえて申し上げます。)

 メリットは、退職し、社会保険の被保険者でなくなりますと、受けられない場合が出てきます。

社会保険の被保険者のメリットとは?

 では、さっそく社会保険の被保険者であることのメリットをご案内します。

 <メリット1>

 社会保険の被保険者期間中に、初めて医療機関を受診した場合(初診日が厚生年金被保険者期間中の場合)、障害年金を申請する際、障害厚生年金を請求できる可能性がある。


 もし、これまで何らかの体調の悪化を感じながらも、まったく医療機関を受診していなかった場合の話です。
 例えば、退職後初めて医療機関を受診し、その際「うつ病」との診断を受けた、とします。その後、望ましくない話で恐縮ですが、症状が悪化し、後日障害年金の申請をすることにしました。
 その場合は、障害厚生年金ではなく障害基礎年金の申請となります。

 その違いは何なの? とお思いになる方もいらっしゃるでしょう。
 簡単に言いますと「障害厚生年金の方が優遇されている」という事です。

 (年金の受取額) 障害厚生年金 > 障害基礎年金

 (障害等級の幅⇒より受給しやすい) 障害厚生年金 > 障害基礎年金

 となります。
 退職前に受診したか? しなかったか? によって、その後の年金申請が大きな影響を受けることになります。

社会保険のメリット その2

 <メリット2>

 傷病手当金は、働き詰めのまま退職し(まったく休みを取らずに)、その後請求しようとしても受給できない。


 これは、もっと話がややこしいので、大雑把な話を致します。

 詳しくはこちらから~  (傷病手当金の要件等 4枚目参照ください)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/g2/cat230/190531/k_shoute_guide.pdf

 ご病気で働くのがしんどい方は、「突然退職」せずに、仕事を休み、療養した上で退職された方がいいです。
 それはなぜか? というと、その方が後々困らないから、です。

 望ましいのは、

・ 在職中に医療機関を受診し、「ご病気だ」と診断を受けたら

・ 会社を休職し、その間に傷病手当金を受給する

・ 休職中にご病気が治らず、(御社の)就業規則の定めに従い、退職となった場合も、
  その後も要件を満たす場合は傷病手当金を受給する

 という方法です。

 ただ、傷病手当金を退職後に受給できる方は、退職前に継続して1年以上被保険者期間がある方(任意継続期間は除く。)に限られます。被保険者期間が短い方はご注意ください。

 また、

・ 退職日に出勤した

・ 退職前に連続3日以上の待機期間が完成していない(難しい表現ですが、3日以上連続して仕事を休んでいない)

 場合も、傷病手当金は受給できなくなります。

まとめ

 傷病手当金は、特に(ある意味、障害年金以上に)大事な制度です。

 活用できる方は、是非活用して、きちんと療養された方がいいと思います。

 今回は、細かい話で分かりにくくなりました。
 「在職中に出来る事」をされたうえで、それでも辞めざるを得ない場合に退職を考える、方がいいかと存じます。

 本日もお付き合いくださいまして、ありがとうございました。 (社会保険労務士 海老澤亮)

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