障害年金の請求を始める前に、しておきたいこと 後編

障害年金の請求を始める前に、しておきたいこと 後編

前回(前編)の振り返り

 前回は、「障害年金を請求する前に、しておきたいこと」として書いておりましたが、長くなってしまったので、後編として仕切り直しいたしました。


 前回はサラリーマンの方のように健康保険の被保険者の方は、障害年金の請求をする前に傷病手当金を請求するように書きました。

 傷病手当金は金額も多いですが、障害年金に比べますと、手続きも簡便です。
 主治医の先生に申請用紙の所定の欄に一筆ご記入いただき、会社で給与の証明をしてもらう。(退職されている方の退職後の期間は、会社の証明は不要。)

 添付書類などもなく、申請から1カ月ほどで、ご本人の口座に振り込まれます。
 主治医先生に書いていただく書類代も、健康保険がききますので、300円ほどの自己負担で済むと思います。これらは障害年金と比べて、大きなメリットです。

障害年金、傷病手当金のデメリット


 それに対して障害年金の手続きは、

・ 提出する書類が多い。

・ 診断書代など、意外と高額。
 (診断書は1万円前後。受診状況等証明書は3,000円前後。
  ところによって、値段は様々ですが・・・。)

・ 厚生労働省の「障害認定基準」に基づき、認定され、
  認定要件が厳しい。

・ 手続きをしてから実際に受給できるまで、時間がかかる。
  (半年程度はかかる。場合によって3年かかることも・・・。)

・ 金額も傷病手当金より少ない場合が多い。

 となります。

 
 一応、傷病手当金のデメリットとしては、

・ 1年6カ月しか受給できない。

・ 健康保険の被保険者以外はもらえない。(オーマイガー。)

 というところでしょうか。

 病気が慢性化し、長期間働けなくなりますと、どうしても「敷居の高い」障害年金の申請をすることになります。

年金申請する前にした方がいいこと

 では実際に障害年金を申請してみよう、と思いましたら、

 まずは主治医先生にその旨をお伝えした方がいいと思います。


 例えば、

 「病気で働けないので、今後は障害年金の申請をしたいのですが、その際は専用の診断書が必要になります。先生、後日診断書の記入をお願いするかと思いますが、よろしいでしょうか?」

 など。


 これはちょっと丁寧な言い方ですが、

 「事前に先生の耳に入れておく」

 ことは重要だと思います。

 弊事務所では、まず依頼を受ける前にこのことをご依頼者の方にお伝えしております。


 稀なケースではありますが、障害年金に理解を示されない先生もいらっしゃいますし、

 先生の診断では「障害年金を受給するほど重度ではない」と考えている場合もあります。


 その当たりの患者さんとお医者さんの認識のずれがないかを、まず確かめる。
 これは意外と重要です。


 障害年金の申請準備を進めていきながら、

 「後になって、はしごを外される」

 ことがないように、このことを忘れずにされた方がいいです。


 障害年金を申請する前には、

・ 傷病手当金が受給できる方は、そちらを優先する。

・ 主治医先生に障害年金を受給したい旨伝え、
  診断書の記入などの協力を依頼する。

 この2点はお忘れないように。

 
 オヤジからの「くどい」ご忠告でした。(__)

 お付き合いくださいまして、ありがとうございました。 (社会保険労務士 海老澤亮)