障害年金ストーリー「高機能自閉症・知的障害」解説編

 

解説編

 ここまで素人の下手なストーリーにお付き合いいただきまして、ありがとうございます。話の中にもだいぶ障害年金手続きの話は盛り込みましたが、ここからは少し解説をさせていただきます。

 ここでは

・ 傷病手当金

・ 障害認定日

・ 初診日

・ 障害基礎年金、障害厚生年金

・ 20歳前障害

 などについて書いてみます。

傷病手当金とは?

 社会保険の被保険者の方(協会けんぽ、健康保険組合など)は、病気や怪我をされた場合で、お医者さんから「労務困難」と証明をいただきますと、最長で1年6カ月間、「傷病手当金」としておおよそ(あえて細かいことは省きますが)お給料の3分の2が、健康保険から支給される、という制度があります。
(健康保険組合によっては支給期間、支給額等が違う場合もあるかもしれません。)

 これは国民健康保険の被保険者の方には、基本的に「ない」制度です。そのため国民健康保険の被保険者には(私も含めて)病気になって仕事が出来なくても、所得補償はあまりされません。

 さて、この傷病手当金がもらえる期間は1年6カ月間。それでは、その後も病気、怪我が治らずに仕事が出来なかったら・・・。

 その時は困ってしまいますね。ということで、傷病手当金終了後の所得補償として? 障害年金という制度があります。

障害認定日とは?

 障害年金では、大事な概念として「障害認定日」というものがあります。これは病気、怪我のため初めて医療機関を受診した日(これを初診日と言います。)から1年6か月後の日を言います。

 障害認定日 = 初診日から1年6か月を経過した日

 障害年金の申請は、この障害認定日以降可能になります。

 (ただし、障害認定日がもっと早まるような例外があります。)

障害基礎年金

 障害年金もいくつかの制度に分かれておりまして、一つは「障害基礎年金」というもの。これは上記初診日の時点でご本人が国民年金の第1号被保険者、または第3号被保険者であった場合。または20歳前で年金に加入していない場合。

 (なんだか話が難しくなってきましたが、基本的には厚生年金に加入していない人ですね。)

障害厚生年金

  初診日の時点で厚生年金の被保険者であった場合です。

  もう一つの制度として「障害厚生年金」というもの。(厚生年金の被保険者の方は第2号被保険者と呼ばれます。)共済組合に加入していた場合も、数年前に共済年金と厚生年金が一緒になったので、基本的に障害厚生年金になります。

20歳前障害

 話の中で出てきた「20歳前障害」というのは、上記の初診日が20歳前で年金に加入していない場合を指します。この場合は年金に加入したことがないため、年金をきちんと納めていたかといったことは、年金申請の要件にはありません。

 ただし、年金を納めないままに障害年金を受給することになりますので、代わりにある程度の年収を得ている場合等、障害年金が半額カットされたり、全額支給停止になったりします。

傷病手当金→障害年金へ

 社会保険の被保険者の方は、病気・怪我で働けない場合、

 傷病手当金 → 障害厚生年金 というように、所得補償を受けることもできます。

 しかし、自営業者や無職の方などは、傷病手当金は受けられませんが、長期間生活が困難な場合等、障害基礎年金を受給して、所得補償に充てることが可能になります。

 なかなかつまらない解説になってしまいました。

 今後も障害年金ストーリーは作成してまいりますので、もしよろしければご覧くださいませ。ありがとうございます。 (社会保険労務士 海老澤亮)